レイヤードシステムについて

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人間の肉体が極限的な自然に対応できる許容は極めて僅かです。肉体的に快適といえる状態が保証されるのは体温36.8度〜37.5度の間で、この0.8度の差で快、不快を決定し、仕事の能率を決定し、さらには生命までも決定してしまいます。
体温がこの快適領域を逸脱しようとすると、脳は人間の身体に発汗を促して気化熱の放出によって体温の過熱を防ぎ、逆に「震え」という筋肉運動によって体温の低下を防ぎます。しかし、こうした生命維持のための体温調節によって、貴重なエネルギーを消費してしまいます。凍え、汗をかくのを抑えるには、気候に応じた衣服を身に着けなくてはなりませんが、そのために「レイヤード(重ね着)」の調整をします。ただむやみに重ね着をするのではなく、繊維の特性を生かしたものを着用することによって、人間の肉体のコンディションを維持することができるのです。

  1. 保温下着

    ウールやクロロファイバーを材料とします。動物性繊維は濡れてもあまり冷たさを感じないのですが、縮みやすいので夏用のアクリルとウールの混紡を着るほうがよいかもしれません。
    ウール素材は肌に直接あたるとごわごわして着心地が悪く、肌の弱い人はすぐに荒れてしまうので、クロロファイバーのシャツとパンツの上にウールを着ることでそれを補います。

  2. 軽いフリースウェア・ウールの上下(中間着)

    汗をかいた@を外に放出するためのエアコンディションの役目をします。クロロガイバー+ウール&アクリルの上にウール、すなわちセーターなどを着るとよいでしょう。

  3. 撥水、防水ウェア(オーヴァー)

    風や寒さを防ぎ、しかも身体から発散する湿気や過度熱を放出しなければなりません。ゴアテックスのヤッケやオーヴァーズボン、シンサレートが入ってさらに保温性を増したマウンテンパーカー、昔ながらの羽毛服などもよいでしょう。
これらを気温や肉体的コンディションに応じて脱いだり着たりします。主に2がその重要な役割となります。これは面倒でも実行するほうが、より体力の温存につながります。

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